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医療保険制度

医療保険の種類

医療保険には、「社会保険」「国民健康保険」「国民健康保険(退職者医療制度)」、「後期高齢者医療制度」の4つがあり、これとは別に公費負担医療制度があります。

社会保険

会社員や公務員など、雇用主から給与をもらっている方とその家族に適用されます。
職場で加入し、保険料は給与から控除されます。

負担率
年齢 患者負担率 保険給付率
0歳〜⼩学校⼊学前(未就学児) 2割 8割
⼩学⽣〜69歳(⼀般) 3割 7割
70歳〜74歳(⾼齢受給者証併⽤) 2割※ 8割
※平成26年4⽉2⽇以降に70歳となる⽅(誕⽣⽇が昭和19年4⽉2⽇以降の⽅)については、70歳になった⽉の翌⽉以後(1⽇が誕⽣⽇の⽅はその⽉)の診療分から2割負担(それまでは3割負担)
※平成26年4⽉1⽇までに70歳に達している⽅(誕⽣⽇が昭和19年4⽉1⽇までの⽅)は1割負担のまま

国民健康保険

⾃営業、農漁業従事者など、社会保険の加⼊者以外の⽅、または定年退職により社会保険加⼊の資格を喪失した⽅とその家族が加⼊します。市町村もしくは業種毎の国⺠健康保険組合で加⼊します。

※社会保険加⼊者で、定年退職〜64歳までの⽅は、国⺠健康保険(退職者医療制度)に加⼊し、65歳から国⺠健康保険に変更となります。

負担率
年齢 患者負担率 保険給付率
0歳〜⼩学校⼊学前(未就学児) 2割 8割
⼩学⽣〜69歳(⼀般) 3割 7割
70歳〜74歳(⾼齢受給者証併⽤) 2割※ 7割
※平成26年4⽉2⽇以降に70歳となる⽅(誕⽣⽇が昭和19年4⽉2⽇以降の⽅)については、70歳になった⽉の翌⽉以後(1⽇が誕⽣⽇の⽅はその⽉)の診療分から2割負担(それまでは3割負担)
※平成26年4⽉1⽇までに70歳に達している⽅(誕⽣⽇が昭和19年4⽉1⽇までの⽅)は1割負担のまま
※現役並みの所得者の⽅は3割負担のまま

国民健康保険(退職者医療制度)

社会保険に加入していた方で、定年退職後に年金(厚生年金、共済年金など)により生計を立てている方とその家族が適用になります。お住まいの市区町村で加入します。

負担率
年齢 患者負担率 保険給付率
65歳未満 3割 7割
※平成26年4⽉2⽇以降に70歳となる⽅(誕⽣⽇が昭和19年4⽉2⽇以降の⽅)については、70歳になった⽉の翌⽉以後(1⽇が誕⽣⽇の⽅はその⽉)の診療分から2割負担(それまでは3割負担)
※平成26年4⽉1⽇までに70歳に達している⽅(誕⽣⽇が昭和19年4⽉1⽇までの⽅)は1割負担のまま
※現役並みの所得者の⽅は3割負担のまま

後期高齢者医療制度

社会保険・国⺠健康保険・国⺠健康保険(退職者医療制度)の医療保険に加⼊していた⽅が75歳以上になると加入します。被保険者の脱退と同時に、扶養家族も今までの医療保険から脱退することになるので、75歳未満の扶養家族は社会保険や国⺠健康保険に加⼊し直すことになります。各都道府県に設置されている後期⾼齢者医療広域連合で加⼊が必要で、お住まいの市区町村の役場で手続きができます。

負担率
年齢 患者負担率 保険給付率
75歳以上(一般所得者) 1割 9割
75歳以上(現役並みの所得者) 3割 7割
※65歳以上で障害認定を受けている方は、75歳に満たなくても後期高齢者医療制度に認定される場合がある

公費負担医療制度

児童福祉法・⽣活保護法・⾝体障害者福祉制度・その他公衆衛⽣関係や社会福祉関係に係る⽅に対して、国や地⽅⾃治体が医療費を全部または一部補助する制度で、制度に該当しない⽅は利⽤できません。社会保険・国⺠健康保険・国⺠健康保険(退職者医療制度)・後期⾼齢者医療制度と併⽤する場合と、公費負担医療単独で受診する場合があります。受給希望者が国や地⽅⾃治体に申請を⾏い承認されることで、給付を受けることができます。

負担率

地方自治体によって異なります。

診療報酬の理解

診療報酬とは

医療保険から医療機関に支払われる治療費のことです。診療報酬点数表にてすべての医療行為に対して点数が定められていて、1点10円で計算されます。さらに、医療の価格だけでなく、請求できる回数や条件なども規定されています。

診療報酬は、基本診療料・特掲診療料・加算料の合計で算出します。

基本診療料

初診・再診・入院の際に支払われる基本的な診療行為の費用です。

特掲診療料

特定の診療行為に対して個々に点数化され、医学管理・在宅医療・検査・画像診断・投薬・注射・手術・麻酔・放射線治療などに対して支払われます。

加算料

外来管理加算・時間外加算・特別管理加算など、さまざまな行為に対して設定されています。

資料ダウンロード
No. 資料名
4-3-1 診療報酬点数早見表 ※令和2年度改定 ダウンロード

2年に1度の診療報酬改定

診療報酬は医療の進歩や世の中の経済状況とかけ離れないよう、通常2年に一度改定(見直し)されます。厚生労働大臣は政府が決めた改定率を基に中医協※(中央社会保険医療協議会)に意見を求め、中医協が個々の医療サービスの内容を審議し、その結果に基づいて同大臣が定めます。
※中央社会保険医療協議会は厚生労働大臣の諮問機関で、公益委員(学者など)・診療側委員(医師代表など)・支払い側委員(健保組合など)の三者で構成され、通常は合計20名程度です。

また、診療報酬改定には3タイプあります。


1.通常改定

2年に一度行われる通常の改定です。

2.同時改定

診療報酬は2年に一度の改定ですが、介護保険は3年に一度です。そのため、このふたつの改定が重なるタイミングが6年に一度訪れます。

同時改定では大胆なルール変更が行われることが多いため、注視しておく必要があります。

3.消費増税による改定

消費増税に合わせて診療報酬も改定されます。これは通常改定のタイミングとは関係なく行われます。

消費増税が行われた場合、医療機関は医療機器や医薬品を買うときにかかる費用が消費増税分増える一方、診療報酬は非課税のため収入は増えないという事態に陥ります。それを防ぐために、増税に合わせて報酬改定が行われるのです。

診療報酬が点数で設定されている理由

診療報酬は点数で設定されているため、その都度1点=10円で計算し直す必要があります。わざわざ点数で設定するのには理由があり、それは物価変動に対応するためです。例えば、ものの値段が1.1倍になったとき、診療報酬を変えるのではなく、1点を11円にすることで対応しよう、と考えられてのことです。

保険外診療について

医療保険が適用されない診療を保険外診療といいます。保険外診療がある場合、同時に行われた保険診療も含めて全額が自己負担となります。

ただし、保険外診療のなかで評価療養(先進医療など7種類)と選定療養(差額ベッドなど10種類)は保険外併用両用として特別な扱いが認められています。この場合、保険外診療は全額自己負担になりますが、保険診療部分については保険適用(1~3割負担)になります。